9月から、6年生はいよいよ過去問演習が始まります。
過去問は解くだけのものではなく、
それを利用して、出題傾向を探り、学力を伸ばすためのものです。
お子さんだけ、あるいはご家庭だけで、4教科の十分な過去問対策はできますか?
一度、家庭教師による過去問対策をご検討ください。
よろしくお願いします。
以下に、私のもう一つのブログ「幸せな合格(中学受験)」に載せた
「過去問演習の仕方」を転載します。
少々長くなりますが、ご覧ください。
1 過去問対策の必要性入試は過去問に始まり過去問に終わると言っても過言ではありません。
塾の成績がどうであろうと、入試本番の成績が良ければ入試は合格できます。
そのために一番良い教材は、来年の入試本番の問題ですが、
それを手に入れることは非現実的です。
本番の問題に最も近いのは、同じ学校の過去問です。
特に算数は、出題担当者が変わっても、出題傾向はそれほど変わりませんから、
入試過去問を検討、演習する事は非常に有益であると言えます。
入試本番の問題>入試過去問>有名中学入試問題集>塾のテキストそして、入試過去問の検討、演習は自分で問題を解いて見て初めてできるものです。
くれぐれも過去問集のはじめについている「傾向と対策」を見て
過去問対策が終わったなどと思いこまないように注意しましょう。
2 準備志望校の入試過去問を集めることから始めましょう。
できれば、過去の入試で使われた本物か、そのコピーが望ましいのですが、
現実には集めるのが困難で、
実際には入試説明会で配布、販売される過去問2~3年分が限界でしょう。
ただし、それには解答はあっても、解説が無いのが普通です。
そこで、本屋さんで入試過去問集(関東地区なら「声の教育社」か
「東京学参」になりましょうか)をお求めください。
いずれを選ぶかは、お子さん本人の好みに任せれば良いでしょう。
お子さん本人が手にとって、見易そう、分かり易そうだと思う方を選べばよいでしょう。
学校によっては、問題、解答はついていても解説が無い場合がありますが、
それは避けた方が良いでしょう。
入試問題は一度解いて終わりではなく、何回か練習するのが通常ですから、
必ずコピーをとって使いましょう。
本物の問題や、本は何も書きこまないで、綺麗なまま残しましょう。
解答用紙は本物と同じ大きさにコピーしてください。どのくらい書かなければならないか、どのくらい書けば良いのかが分かります。
本当ならば、問題の余白も正確に把握したいのですが、それはなかなか困難です。
多くの学校では余白は十分にありますから、
途中の計算は、ノートや雑用紙を用意しても良いでしょう。
ただし、その場合、自分のミスの癖を見つけるため、
計算に利用したノートや雑用紙はとっておきましょう。
時間感覚を身に付けるために、時計とタイマーを用意すると良いでしょう。時計はは本番で使う腕時計が良いのですが、目覚まし時計でも構いません。
少しでも、本番と同じ条件にするために、時計は、本番の試験時間に合わせて演習しましょう。タイマーはデジタル式のキッチンタイマーを用意しましょう。
量販店で1000円程度で良いものが買えます。
本番では皆さん鉛筆を使います。鉛筆で練習しましょう。
算数では、直定規、三角定規、コンバスは当たり前です。きちんと用意しておきましょう。
3 計画お試しの学校はそれ程沢山の年度を練習するわけではないとしても、
皆さん、5~7くらいの学校を準備するはずです。
そうすると、全部で40本くらいの入試問題を解くことになります。
(私が個人指導をするお子さんで筑駒、開成、麻布などを志望されるお子さんには、
それぞれ20年分以上解いていただいています。)
それを9月から1月までの5か月で演習するわけです。
計画を立てないでやるとノルマをこなせない虞が大きくなります。
きちんとノルマをこなすためにはどうしても計画が必要になります。
御三家などのいわゆる難関校を受験される場合は、
自分の受験する学校だけでなく、
直近の難関校の問題も一通りは解いておいてもらいたいですね。
受験にはブームがあるようで、前年にA中学で出題されたものとほとんど同じものが、
今年はB中学で出題されたという事例が過去にもあるからです。
計画は入試本番までを見通す大きなもの、1か月を単位とする中くらいのもの、
1週間を単位とする小さなもの、更に、その日1日の時間割のように、
幾つかに分けて立てましょう。
全体を見渡す大きなものについては次のような計画で良いでしょう。
年内 やると決めた入試問題を最低1回は時間を計って演習してみる。
1月 できなかった問題とお試しの学校の問題を演習する。
直前 第1志望校を中心に最近の数年分を再び時間を計って演習する。時間は5分程短く設定する。
1か月単位の計画については、やるべき問題を12月までの4か月で均等割りして、
大体のものを考えれば良いでしょう。
原則として、複数の学校を並行して演習するのは賛成できません。
志望順位の高いものから順に1校ずつ演習していきましょう。
複数の学校を並行して演習するより、
1つの学校だけを演習した方が傾向をつかみ易いからです。
計画は「あれもやりたい、これもやりたい。あれもやらなければ、これもやらなければ」
という気持ちから、山ほど詰め込み過ぎてしまうものです。
1か月やってみてうまくいかないときは、勇気を持って計画を変えることも必要でしょう。
4 演習演習は
時計を本番の実施時間と同じ時間に合わせ、タイマーをセットして始めましょう。
できるだけ本番と同じ条件を作るために、飲食物をそばに置くのは禁止です。
真剣勝負で演習しましょう。
終了時間前に終わっても、早く切り上げないで、見直しの練習をしましょう。
本番では、ほとんど見直しをする余裕はないと思いますが、
仮に時間に余裕ができたときにも、練習していないと見なおしはできません。
練習していないことは本番ではできないのです。
時間内に終わらなかったときは、そのまま○付けをしてはいけません。大事な過去問です。解かないで解説を読むのはもったいないですね。
とにかく全部の問題を解いてみましょう。
そして、時間内なら何点、時間をオーバーした場合は何点というふうに点数をつけるのです。時間内に合格点に達することができなくても、
時間をオーバーすれば合格点に達することができる人もいると思います。
そんな人は、スピードが足りないのだと分かりますから、
スピードを上げるための工夫が必要になるのです。
点数が変わらない人は、知識、基礎学力が不足していると分かりますから、
知識、基礎学力を増やす工夫をしなければなりません。
できなかったものは、翌日もう1回やること。前日きちんと理解できていれば翌日には必ず解けます。
理解がいい加減だと解けません。
その場合は、その翌日にもう1回。
とにかくきちんと理解することが大切です。
一通りできたところで、1回分が終わります。
ただ、本人の実力と問題の難易度がかけ離れている場合は捨て問になることもあります。
その判断は本人には難しいので、塾か家庭教師の先生にお願いする方が良いでしょう。
5 チェック演習したらすぐに答え合わせと解説読みをしましょう。
間を空けてはいけません。自分がやったことを忘れないうちに復習することが大切です。
○か×かだけではなく、×はどうして×になったのかを確認しましょう。
それを分析ノートに書き出す方法もあります。
文にしないと意識化できないというのが理由のようですが、
文にするのは時間がかかるので、お勧めは致しません。
意識化さえできれば良いのですから、
何を間違えたのか?、過去に同じまちがいはなかったのか?、どうして間違えたのか?
を意識的に考えましょう。
気がついたこと(「ああすれば良かった、こうすれば良かった」など)
は
「合格ノート」にメモしましょう。合格ノートは、いつでも携行して、自分のミスの癖だけでなく、
知らなかった公式、知識、参考になる他人の方法論など、何でも書きこむノートです。
「間違いノート」と共に実力テスト、本番の前に目を通しましょう。
問題の構成にも気を配ること。中学校は毎年のように同じ聞き方をしてきます。
最初に問題を読んでも意味が分からなかったのも、
小問間の関係を考えることにより、出題者の聞きたかったことが分かることがあります。
また、どう考えたら良いのかが分かることもあります。
このあたりは時間がかかるかもしれません。
一人でやっていて能率が悪いと感じる場合は、家庭教師を頼むのが効果的です。
プロならば、問題を見れば、何をどのように答えさせようと思っているかが分かります。
分からないこと(知識や分析の仕方)は教えてもらった方が速いですからね。
やった問題は塾、家庭教師の先生に見てもらいましょう。
余程意志の強い人間でない限り、
誰の見張りもなしに予定を淡々とこなしていく人は多くはありません。
定期的に先生に提出する事で、自分自身に対して強制力を働かせましょう。
分からない問題はその時に質問する事。分からない問題を分からないまま残しておくのが一番良くありません。
そのためにも、「問題を読んでも意味が分からない」「解説全体がなんとなく分からない」
という態度は改めた方がいいですね。
自分の頭で徹底的に考えないで質問しても、その問題は身につきません。
次に同じような問題が出たときには、同じような理由で解けないことになります。自分のものにするためには、自分の頭で徹底的に考える必要があるのです。
自分で
一覧表を作って、自分の記録を残すことも必要です。
教科、学校、年度ごとに、点数(あるいは%)、合格基準点(合格最低点)を記録していきましょう。
算数は毎日演習しないと力が落ちます。
過去問も1週間以上何もしないのでは、それまでにやったこととつながらなくなり、
それまでにやったことが無駄になります。
1週間に1度も演習しないなどということがないように、定期的に演習を進めましょう。
読んでいただいて、ありがとうございます。感謝しています。
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